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@ideavalu · 2026年7月19日

「AIをわざわざ開かない世界」を作る

早稲田大2年 孫逸歓さんに聞く、AIキーボード「敬語ボタン」の裏側

IDEAVALU では毎月、コミュニティから最も評価されたプロダクトを「月間1位」として表彰しています。 2026年6月、その栄えある1位を獲得したのは、AIキーボードアプリ「敬語ボタン」。 開発者は、早稲田大学2年生の孫逸歓(そん いつき)さん。株式会社Core7の代表として、今年の夏からはニューヨークへ1年間留学する予定で、多方面で活動する若き作り手だ。 今回は、6月月間1位に輝いた孫さんに、「敬語ボタン」開発の経緯、海外プロダクト分析から得た気づき、そしてCore7としての想いを聞いた。 — まずは簡単に自己紹介をお願いします。 孫逸歓(そん いつき)と申します。現在、早稲田大学の2年生です。 昔から、新しいアイデアを考えて実際に形にすることが好きで、大学1年生の頃からAIを活用したアプリやWebサービスを開発してきました。今年は株式会社Core7を立ち上げ、個人向けのプロダクト開発に加えて、企業向けのAIエージェントや業務効率化システムの開発にも取り組んでいます。 今年の夏からは1年間ニューヨークへ留学し、現地のAIスタートアップやプロダクト開発について、より近い距離で学びたいと考えています。 — 「敬語ボタン」を作ろうと思ったきっかけを教えてください。日常の中でどんな瞬間に「これ不便だな」と感じたんですか? 周囲の人や自分自身のAIの使い方を振り返ったとき、多くの人がメールの修正、敬語への変換、翻訳など、文章を書き換えるためにAIを使っていることに気づきました。 一方で、実際に使うためには、書いているアプリからAIアプリへ移動し、文章をコピーして、指示を入力して、生成された文章をもう一度コピーする必要があります。便利なはずのAIなのに、毎回この作業を繰り返すことに大きな摩擦があると感じました。 そこで、普段から文章を入力するときに必ず使う「キーボード」自体にAIを組み込めば、アプリを切り替えずに、その場で文章を変換できるのではないかと考えました。それが「敬語ボタン」を開発したきっかけです。 現在は敬語変換を中心に提供していますが、AIを搭載したキーボードなので、翻訳や返信生成など、自分の用途に合わせてボタンをカスタマイズすることもできます。将来的には、一人ひとりの文章作成のワークフローに合わせられるキーボードにしていきたいです。 — 海外のAIプロダクトを分析されているとのことですが、そこで得た気づきが「敬語ボタン」の開発にどう活きましたか? 普段からProduct HuntやY Combinatorの採択企業などを通じて、海外のAIプロダクトをよく分析しています。 そこで特に感じたのは、海外のプロダクトは機能だけでなく、ユーザーが説明を読まなくても、触るだけで使い方を理解できる体験を非常に重視しているということです。 日本のサービスには、マニュアルや文章で丁寧に説明するものも多いですが、海外の優れたプロダクトは、操作そのものが説明になっています。AIはできることが多い分、機能を増やしすぎると、ユーザーが何をすればよいのか分からなくなりがちです。 そのため「敬語ボタン」では、複雑な指示を入力させるのではなく、文章を書いてボタンを押すだけで使えるようにしました。AIの高度さを前面に出すのではなく、ユーザーがAIを意識せず、自然に日常の中で使える体験を作ることを大切にしています。 — Core7の代表もされているとのことですが、どんな活動をしている団体か教えてください。 株式会社Core7は、AIを活用したプロダクトやシステムを開発する会社です。 「敬語ボタン」のような個人向けサービスを企画・開発する一方で、企業向けにも、社内データを活用するAIエージェントや、業務を自動化するシステムなどを開発しています。 まだ立ち上げたばかりの会社ですが、単に依頼されたシステムを作るだけではなく、AIによって人の働き方や日常の体験をどう変えられるかを考えながら、実際に使われるプロダクトを生み出していきたいと考えています。将来的には、日本だけでなく世界中で使われるサービスをCore7から作ることが目標です。 — これから個人開発を始めたい学生・若者へ一言メッセージをお願いします! 日本には技術やアイデアを持っていても、起業や海外展開を遠いものに感じている人がまだ多いと思います。だからこそ、挑戦する人同士が知識や経験を共有し、失敗も含めて応援し合えるスタートアップコミュニティを、皆さんと一緒につくっていきたいです。 日本から世界で戦えるプロダクトや企業がもっと生まれ、それを見た次の世代が「自分にもできるかもしれない」と自然に挑戦できる。そんな環境を広げていけたら嬉しいです。

コメント

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U
  • 編集後記 「AIをわざわざ開かなくていい世界」— 孫さんの視点は、AIプロダクトが溢れる時代だからこそ響く。 機能の多さではなく、体験の摩擦をどう減らすか。海外プロダクトを日常的に分析しているからこそ辿り着けた発想だと感じた。 早稲田2年生でCore7代表、そして今夏からニューヨーク留学。日本と世界を行き来しながら、これからどんなプロダクトを世に出していくのか。「敬語ボタン」はきっと、その始まりに過ぎない。 孫さんが次にどんなプロダクトを世に届けてくれるのか、今からとても楽しみだ。